RAW現像の基礎知識

はじめに

いきなり現像と言ってもどこをどう操作していいか分かりにくいので、今回は色合い、コントラスト、シャープネス、傾き補正といった基本的な操作に重点を絞って解説してみたいと思います。それだけでも使いこなせればカメラ任せより遥かに思い通りの仕上げができます。

最初に画像をよく見る

まずは撮った画像をよく観察し、どこをどう変えたいのかを明確にしましょう。「もっと赤っぽくしたい」、「メリハリをつけたい」などといった抽象的なもので結構です。漠然と弄ってしまうと収拾がつかなくなってしまいます。もし、撮影時の設定で満足であればそのまま現像してしまう事も視野に入れましょう。

まず最初に

まず、作業に入る前に様々なパラメータ(設定)をいじってみて、どういった変化をするのかを自身で確かめてみましょう。元に戻すのは簡単なので、とにかくあれこれやってみて感覚をつかめば後の作業が楽になります。特に次項に説明する露出、ホワイトバランス、コントラスト、シャープネスは是非チェックしておいて下さい。

RAW画像の手順

前頁でも説明しましたが、RAW画像には撮影時にパラメータ(ホワイトバランス、コントラスト、シャープネスなど)が記録されています。その仕上がりが満足のいくものであれば特に操作する必要もなく、そのまま現像してしまって結構です。編集する際は基本的に以下の6項目を操作することになります。

  1. トリミング、傾き補正
  2. 露出調整
  3. ホワイトバランス調整
  4. 色合い調整
  5. コントラスト調整
  6. シャープネス調整

1.トリミング、傾き補正

トリミングというのは画像の一部を切り取ることです。当然の事ですが切り落とした部分はなくなるので必然的に画素数は減ります。トリミングは極力使わず、撮影時に余計なものを写し込まない様にしましょう。また、傾いた画像を修正することもできますが、これもほんの少しですが画素を失うので極力避けましょう。

2.露出補正

露出というのは画像の明るさです。RAW現像時に露出を調整することができますが、その範囲は狭く、画質の劣化もあるので露出は撮影時にしっかりと合わせておきましょう。

3.ホワイトバランス補正

ホワイトバランスとは様々な性質を持つ光源の元で白を白く表示するための機能ですが、ここでは「青っぽくするか赤っぽくするか」程度の感覚で結構です。

4.色合い調整

ホワイトバランスと違ってあらゆる色彩調整が可能ですが、ここでは「緑っぽくするかマゼンタ(赤紫)っぽくするか」程度の感覚で結構です。ちなみに赤紫と緑は補色(対になる色)の関係にありますが、赤と青は補色の関係ではありません(青の補色は黄赤、赤の補色は青緑です)。

5.コントラスト調整

コントラストとは簡単に言えば「メリハリ」の事です。高くするとカリっとした仕上がりに、低くするとふんわりした仕上がりになります。夜景においてはコントラストを高くする事が多くなります。

6.シャープネス調整

輪郭を強調して画の締まりを良くします。かけすぎるとギザギザや不自然な縁取りが現れたりします。

その他パラメータ

RAW現像ソフトには上記以外にもたくさんの調整項目があります。とくにトーンカーブを使えば「暗い部分を明るくしつつ明るい部分はそのまま」といった細かい調整も自在に行うことが可能です。 しかし、トーンカーブを操るのは最初のうちはハードルが高く、慣れるまでは露出(明るさ)、コントラストなどは個別に調整した方が良いでしょう。また、色彩に関してもホワイトバランスや色偏差だけでなく非常に細かい調整が可能です。 が、同様に最初のうちは最低限のパラメータ調整だけで現像し、慣れてきたら色々な項目を使用するようにした方が良いでしょう。

プリセット

RAW現像ソフトにはプリセットというものが用意されているものが数多くあります。プリセットとは例えば「人物」を選択すれば人肌が美しく表現されるように各種パラメータをソフトの方で設定してくれるものです。 便利な機能ですが、RAW現像を感覚的に覚えるには不向きなのでここでは使用しません。

使用ソフト

次頁から具体例を挙げながら現像処理を行ってみますが、解説にはSILKYPIX Developer Studio Pro バージョン4を使用しています。使い勝手や機能はソフトによって若干異なりますが、基本的な機能のみを使用するので問題はないでしょう。 SILKYPIXのスクリーンショットを掲載しておきますので、ご自身の使用している現像ソフトとの違い、該当機能を把握しておいてください。(スクリーンショットを900×696で表示)

2011年7月 掲載