コンパクトデジカメ購入編

種類も機能も豊富なコンパクト機

店頭に足を運んでみると非常に多くの種類のコンパクトデジタルカメラが展示されており賑わっています。また、顔認識AFや超高感度などの機能も豊富で、どの機種を買うか迷ってしまいますね。ここでは夜景撮影をメインにする場合のカメラ選びについて書いてみたいと思います。

フルオート機とマニュアル機

モードダイアル
モードダイアル

コンパクトデジタルカメラには大きく分けてフルオート機(エントリー機)とマニュアル機(ハイエンド機)があります。フルオート機は「夜景モード」や「人物モード」などのモードを設定してシャッターを押せばシャッタースピードや絞りなどはカメラ側で自動的に設定してくれます。マニュアル機はそう言った各種モードに加えAvモード(絞り優先AE※1)やTvモード(シャッタースピード優先AE※2)、Mモード(※3)を選択する事が出来ます。Av、Tv、Mモードが使える機種にはモードダイヤルが搭載されています。

AE
Automatic Exposure=自動露出
※1 絞り優先AE
絞り値をユーザーが決め、それに基づいてカメラがシャッタースピード(機種によってはISO感度も)を導き出すモード
※2 シャッタースピード優先AE
シャッタースピードをユーザーが決め、それに基づいてカメラが絞り値(機種によってはISO感度も)を導き出すモード
※3 Mモード(マニュアルAE)
シャッタースピード、絞り値、ISO感度をユーザーが自由に設定できるモード

夜景を撮影する際にMモード(マニュアルモード)の有無は仕上がりに大きな差が出ます。多少高価になり携帯性にも劣りますが、出来るだけマニュアルモードの搭載された機種を購入することをオススメします。

どんなカメラがいいの?

コンパクトデジタルカメラは非常に多くの種類があり、選ぶのに迷ってしまうのですが、夜景撮影をする場合は以下の点を考慮して選びましょう。

  1. 三脚をつける穴がついている。
  2. シャッタースピード、絞り値(f値)が自由に変えられる(マニュアルモード)。
  3. フラッシュのオン/オフが切り替えられる。
  4. ノイズリダクション機能がついている。
  5. セルフタイマーがついている。
  6. 手ブレ補正機構が搭載されている。
  7. マニュアルフォーカスが可能(推奨)。

1.三脚をつける穴がついている。

三脚穴
三脚穴

夜景を撮影するためにはシャッタースピードを長めに設定(長時間露光)しなくてはなりません。その間カメラがブレないようにしなくてはならないのでカメラをしっかり固定して撮影する必要があります。2000円程のミニ三脚だけでも効果があるので三脚は必須アイテムです。ほとんどの機種に三脚穴はついていますが、カード型のデジタルカメラの一部には三脚穴がついていない事がありますので店頭での確認をお奨めします。

2.シャッタースピード、絞り値(f値)が変えられる。

通常(日中)の撮影であればシャッタースピードは数100分の1~数10分の1秒といった時間ですが、夜景の撮影は数秒単位になります。夜景といってもイルミネーションやライトアップされた建物、橋などは1/10秒~1秒ほどで撮影できますが、光の少ない郊外の街並み、特に距離が遠い場合は1秒では綺麗に撮れません。 よって、最低でも4秒(遠景では8~15秒くらい)程に設定できる方が良いでしょう。

また、設定をしなくても手軽に夜景が撮れる「夜景モード」を搭載したカメラも数多く出ておりますが、 明るさ等を自由に表現できるマニュアルモードがついていた方が良いと思います。

※現在市販されているフルオート機はシャッター速度や絞りが任意に変えられない機種が大半です。よってフルオート機を購入される場合は「夜景モード」が付いている機種を選びましょう。

3.フラッシュのオン/オフが切り替えられる。

夜景撮影はフラッシュを使ってはいけません(夜景+人物の撮影では必要)。ですのでフラッシュをオフにできる機種が必要です カメラによってはシャッタースピードやモードによって強制的にフラッシュがオンになるものもありますので購入時には確認して下さい。

4.ノイズリダクション機能がついている。

夜景撮影はノイズに弱いものです。こういったノイズを撮影後メモリに記録させる際に消すのがノイズリダクション機能です。 ノイズが発生しやすい夜景撮影には必須の機能だといえるでしょう。

5.セルフタイマーがついている。

「1.」でも説明した通り、夜景撮影にはカメラの固定は必須です。その中で見落としがちなのがシャッターを押す、もしくは手を離す瞬間のカメラの揺れです。 そういった揺れ防ぐために撮影中カメラを直接触れなくても済むようにこれらが必要になります。セルフタイマーの場合は2秒と10秒の使い分けが出来るタイプがいいでしょう。

6.手ブレ補正機構。

夜景は本来三脚を使ってカメラをしっかり固定して撮るので基本ですが、三脚がない時には手持ちで撮る事になります。その時に活躍するのが手ブレ補正機構です。数秒単位に長時間露光には効果がありませんが、イルミネーション撮影等に力を発揮します。

7.マニュアルフォーカスが可能(推奨)。

現在のカメラのAFはかなり優秀で、通常の撮影では問題ないのですが、夜景撮影時は暗い場所にピントを合わせないといけない場合があります。 それでも光源が多少あればいいのですが、真っ暗なところではピントが合いません。そういった場所で撮影をするにはピントを手動で合わせなくてはなりません。 そこでMFを使います。夜景というのは遠景(遠くの風景)なので、MFで無限遠に設定しておけばほとんどの状況で撮る事ができます。

AF
Auto-Focus=自動ピント合わせ
MF
Manual-Focus=手動ピント合わせ

いざ購入

上記の条件のうち、1~3は夜景を撮るには是非とも欲しい機能です。夜景をメインに撮るのであれば4~7も満たしているカメラを購入しましょう。フルオート機の場合は2.の条件を満たす機種はあまりないので夜景モードや高感度撮影で対処する事になります。全部の条件を満たすカメラは3万円ほどで、コンパクトカメラとしてはやや値が張りますが、夜景をメインに撮るのであればぜひ用意したいところです。

三脚夜景モードはMモードの代用になるか

コンパクトカメラの撮影モードに「三脚夜景モード」と呼ばれるモードが搭載されているものが存在します。文字通り三脚を使って撮影するための設定なのですが、普通の夜景モードとどう違うのでしょうか?その違いは夜景モードはあくまで手持ちで撮る事を前提にしているのに対し、三脚夜景モードは手持ちではブレてしまうシャッター速度を設定することです。三脚夜景モードはだいたい1~4秒くらいに設定されるようです。このシャッター速度では都市部の明るい夜景、イルミネーションにおいては充分に威力を発揮しますが、光量の少ない郊外などでの撮影には若干明るさが足りず、思ったように仕上げることが出来ません。やはり夜景をメインを撮るのでしたらMモードの使えるカメラを購入した方が良いでしょう。

2010年5月 掲載/2014年12月 加筆・更新