比較明コンポジット合成・動画完成編2

はじめに

ここではVirtualDubを使って動画化を行っていきます。VirtualDubはフリーソフトとは思えない多機能ソフトですが、今回は最低限の機能だけを使って動画を作成してみたいと思います。

以降を読む前に前頁を参考にダウンロード、日本語化をしておいて下さい。また、使用する画像のみを同一フォルダに置くのを忘れないで下さい。 画像ファイル以外の形式のファイルは置いておいても大丈夫ですが、画像ファイルは削除するか移動させておくのを忘れないで下さい。

VirtualDub使用方法

VirtualDubを起動すると以下のような操作画面が現れますので、「ファイル → ビデオファイルを開く」で一枚目の写真を選択します。この時メインウィンドウに2つの画像が表示されますが、左はフィルタ適用前、右はフィルタ適用後になります。 フィルタというのは、サイズの変更や画面エフェクト等の処理全般の事です。適用前(左側)の方はあまり意味がないので「右クリック → 倍率」で小さくしてしまっても良いでしょう。

VirtualDub操作画面
VirtualDub操作画面

ただ星を動画化するだけなら「映像 → フレームレート」でフレームレート(1秒間に表示するコマ数=写真の枚数)を設定し、「映像 → 圧縮」でコーデックを設定するだけで可能です。設定が終わったら「ファイル → 名前を付けて保存」だけで自動的に動画化されます。

フィルターを使ってみる

比較明コンポジット合成・動画失敗編でも触れましたが、星をただ動かすだけでは絵的に寂しいものになります。 よってフィルターを使って動画にちょっとした変化をつけてみます。VirtualDubにはサイズ変更やシャープネス追加といった基本的なものから、有志によって作られた様々なフィルターが存在します。 ここではその内のひとつ、「Afterimage filter」を使ってみたいと思います。このフィルターは残像効果を付与するもので、点像の星を流れ星のように表現することが出来ます。

Afterimage使用方法

まずは、http://www.celestial-spells.com/にアクセスし、日本語 → 自作ソフト → VirtualDub: Afterimage filter (残像効果生成フィルタ)と進みます。Download Afterimage Filter V0.1をクリックすればZIPファイルがダウンロードされるので、解凍します。解凍したフォルダの中にあるcs_afterimage.vdfをVirtualDubフォルダ内のPluginsサブフォルダにコピーすれば導入できます。なお、Afterimage Filter以外のフィルターもvdfファイルをpluginsフォルダにコピーすることで導入できます。

設定するパラメータは2つ、Multiplier(1.0に近いほど効果大)とSubtractor(0に近いほど効果大)で双方を最大値にすると星の軌跡が線状になります。 下の動画は都内の公園で撮影したものですが、通常の動画化では星の動きをあまり捉えることが出来ませんでした。よって、星の動きを線状にしてみました。

Multiplierを0.95、Subtractorを5に設定すれば以下のように星を流星のように表現することができます。しかし、以前同様写る星の数が大幅に減ってしまいます。

サンプル代わりにYoutubeに動画をアップロードしてみました。Youtubeの仕様上の都合もあって画質はいまいちですが、参考程度にご覧下さい。実際の動画は900ピクセル×600ピクセルで作成されています。動画編集のスキルがあれば音楽を添えたり、いろいろな楽しみ方も出来るかもしれませんね。

写真はダメでも動画なら・・

ここで失敗作を一枚紹介したいと思います。コンポジット撮影を始めた初期の頃に晴海埠頭公園から撮影したものなのですが、露出オーバー、撮影中に雲が出てくる運の悪さもあり、早々と切り上げてしまったものです。写真としては使い物になりませんが、動画化すれば多少は見られるものになります。途中で撮影を止めてしまったものなので枚数が不充分でしたが、当時に動画化の知識があればもう少し頑張って多くの枚数を撮影したかもしれません。

失敗写真
失敗写真

まとめ

星の動きを動画にして表現するのは面白いのですが、都内ではもともと写る星の数が少ないこともあり、動画にするとどうしても地味な仕上がりになりがちです。 よって、動画化を前提にコンポジット撮影をする場合は、特に明るい星が構図内に入るようにしたり、川や道をともに写し、行き交う自動車や船の光跡を写しこむといった工夫が必要になるでしょう。 ただ星だけを撮影するだけならば山奥での撮影には敵わないので、都市撮影ならではの作品にしたいものです。

2011年8月 掲載